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大学Chapter 3512

ネーターの定理と対称性

対称性があるところに保存則がある。エミー・ネーターの定理は現代物理学の根幹。エネルギー・運動量・角運動量保存の深い理由。

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すべての保存則に「理由」がある

なぜエネルギーは保存されるのか?「宇宙の法則がそうなっているから」では答えにならない。

ネーターが1915年に示した:連続的な対称性があるとき、必ず対応する保存量が存在する

📜エミー・ネーター(1915年)

ダーフィット・ヒルベルトとアインシュタインの要請でゲッティンゲンに招かれたネーターが証明。「数学史上最も重要な定理のひとつ」(アインシュタイン)。女性・ユダヤ人への差別から正式教授職を長く得られなかった。

ネーターの定理(概略)

定理

作用 S=LdtS = \int L \, dt が連続変換 qq+ϵδqq \to q + \epsilon \delta q に対して不変ならば、

保存量(ネーター電荷):

J=iLq˙iδqiJ = \sum_i \frac{\partial L}{\partial \dot{q}_i} \delta q_i

が存在し、J˙=0\dot{J} = 0(時間的に保存)。

主要な対称性と保存則

対称性変換保存量
時間並進tt+at \to t + aエネルギー E
空間並進xx+ax \to x + a運動量 p
空間回転θθ+α\theta \to \theta + \alpha角運動量 L
位相変換ψeiαψ\psi \to e^{i\alpha}\psi電荷 Q
📝エネルギー保存の由来

「物理法則は今日でも明日でも同じ」(時間並進対称性)

→ ラグランジアンが tt に陽に依存しない

→ ハミルトニアン HH が時間変化しない = エネルギー保存

もし物理法則が時間で変化するなら、エネルギーは保存されない。

ゲージ対称性:力の起源

局所対称性がゲージ場を生む

大域位相不変性(ψeiαψ\psi \to e^{i\alpha}\psi, α\alpha=定数)→ 電荷保存

局所位相不変性(ψeiα(x)ψ\psi \to e^{i\alpha(x)}\psi, α\alpha=位置依存)にするには、電磁場 AμA_\mu を導入しなければならない。

「対称性を局所化する」ことでゲージ場(力の媒介粒子)が生まれる。

  • U(1) ゲージ対称性 → 電磁力・光子
  • SU(2) ゲージ対称性 → 弱い力・W/Zボソン
  • SU(3) ゲージ対称性 → 強い力・グルーオン
🌍素粒子物理学の設計原理

現代素粒子物理学は「どんな対称性を持たせるか?」から始まる。標準模型の全ての相互作用は対称性(ゲージ原理)から導かれる。

// quiz

確認問題

Q1.時間並進対称性(物理法則が時間を変えても変わらない)に対応する保存量は?

Q2.ゲージ対称性(局所位相対称性)に対応する保存量は何か?

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