大学Chapter 18約12分
NMR・IR分光法
未知化合物の構造を調べる2大ツール。IRで官能基を特定し、NMRで水素の環境を読む。
#NMR#赤外分光法#構造決定#化学シフト#官能基
つまり「2つの道具を組み合わせて構造を決める」
IR → 「何の官能基があるか」を調べる
NMR → 「水素がどんな環境にいるか」を調べる
組み合わせれば、未知化合物の構造がわかる。
IR(赤外線分光法)
分子の振動が特定の赤外線を吸収する。
| 官能基 | 吸収帯(cm⁻¹) | 特徴 |
|---|---|---|
| O-H(アルコール) | 3200-3550 | 幅広い |
| O-H(カルボン酸) | 2500-3300 | 非常に幅広い |
| C=O | 1650-1800 | 強い・特徴的 |
| C-H | 2850-3000 | — |
C=O の吸収は一目でわかる。まずここを見る。
¹H NMR(プロトンNMR)
化学シフト δ(ppm):TMS(テトラメチルシラン)を基準0 ppm
| 環境 | δ(ppm) |
|---|---|
| アルキル(CH₃, CH₂) | 0.5-4.5 |
| 芳香環H | 6.5-8 |
| アルデヒドH(-CHO) | 9-10 |
| カルボン酸OH | 10-13 |
積分比 = H の個数の比
n+1則:隣のH数+1本のピーク(3個のHが隣なら4本に分裂)
💡豆知識
MRI(磁気共鳴画像法)はNMRの医学応用だ。人体の水素原子(主に水分子)の核磁気共鳴シグナルを画像化する。放射線を使わずに体内の軟組織を高精度で撮影できる。1970年代に開発され、現在では毎年約4億件の検査が世界中で行われている。
⚠よく間違えるところ
NMRのn+1則は隣の水素原子の数で決まる。隣に n 個の等価な H があれば、そのシグナルは n+1 本に分裂する。ただし OH、NH などは水素交換が速いため、カップリングが観測されないことが多い。また、隣に H が 0 個の場合は 1 本のシグナルのまま(分裂しない)。
✓重要ポイント
まとめ
- IR:C=O ≈1700 cm⁻¹(強)、O-H ≈3300(幅広)
- NMR:化学シフトで電子環境を反映
- 芳香環H:δ≈7 ppm
- n+1則で隣のH数がわかる
まとめ
- IR:C=O ≈1700 cm⁻¹(強)、O-H ≈3300(幅広)
- NMR:化学シフト(δ)で電子環境を反映
- 芳香環H:δ≈7 ppm
- n+1則で隣のH数がわかる
// quiz
確認問題
Q1.¹H NMRで芳香環のHの化学シフト(δ)はおよそいくらか?
Q2.IR(赤外線)で1700 cm⁻¹付近の強い吸収は何を示すか?
Next Up — Chapter 19